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SLOWLY O’CLOCK

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効率のよい暖冷房①

冷房よりも暖房のほうがエネルギーを使う


できるだけ少ないエネルギーで暮らしやすい室温を保つため「冬の最低室温」と「体感温度15℃未満になる割合」と「H28年省エネルギー基準からの暖房負荷削減率」の3つの基準をクリアすることが求められます。
暖房負荷とは、気象条件(外気温度、日射)のもと、冬に室内をある温度に保つために必要な熱量(エネルギー)のこと。
暖冷房負荷が小さな家では、エアコンなどの暖房機器のエネルギー消費量も小さくなり、光熱費の削減につながります。
光熱費の削減には暖房負荷を減らすのが近道なのです。なぜ冬の暖房負荷だけなのか?と疑問をもつ人もいるかもしれません。
昨今は猛暑日が増え、夏に冷房している時間も長くなり、電気代を気にしている人も少なくないでしょう。
しかし、家庭における年間エネルギー消費量の割合を見てみると、冷房負荷はわずか2%。
暖房はその10倍以上です(省エネの観点では、給湯も重要になります)。
理由はいくつかありますが、わかりやすくいえば冬のほうが外気温と室温(エアコン設定温度)の差が大きいからです。
エアコンは、外の空気中にある熱を集めて室外機(ヒートポンプ)で熱交換して部屋の中を温めます。
例えば冬の外気温が5℃の場合、エアコンの設定温度が21℃だとすると、その差は16℃。
この温度差をなくすためにたくさんの熱が必要になります。
反対に冷房時は室内の熱を集めて外に排出します。
夏の外気温が35℃の場合、エアコンの設定温度が28℃であれば、その差は7℃。冬と比べて温度差が少ないため、消費するエネルギーも少ないのです。
ということは省エネには、まず暖房負荷を減らすことが大切になってくるわけです。暖房負荷を少なくすることでおのずと冷房負荷も減り、光熱費の削減につながります。

 

エアコン暖房時の動き
空気の“熱”を運ぶ「冷媒」エアコンには、空気の熱をくみあげて冷却や加熱を行うヒートポンプ技術が使われています。熱をくみあげるときに欠かせないのが「冷媒」です。では、「冷媒」のはたらきを見てみましょう。エアコンの中では、室内機と室外機の間を「冷媒」と呼ばれるガスがぐるぐる回っています。冷媒の役割は、空気の中にある「熱」を運ぶこと。冷房時には部屋の熱を外に、暖房時には外の熱を部屋に移動させます。